ククサを作ってみたい。
と、3年ほど前から思っていた。
ククサとは白樺の木にできているコブを切り取って作るコップのことです。
それからというものの白樺を見てはコブチェックをしていた。
だけど、さっぱり見つからない。
白樺にコブって本当にできるのかな?
全然見つからないので白樺はあきらめた。
他の木で作ろう。
桜の木にコブができているのは見たことがある。
でも街路樹だったのでダメ。
栗の木にコブができているのは見たことがある。
でも小さすぎるのでダメ。
そんなある日、山の中で見つけた。
高さ15m程の落葉樹の根元に大きめのコブができているじゃないか。
木の種類はよくわからない。
ミズナラっぽいような気がする。
とにかくこのコブを頂くことにしよう。
ノコギリで切り取る。
とても堅い。
密度が高そうなので上手く加工すれば丈夫なコップができそうだ。
さっそく持ち帰って加工しよう。
まずはナタとノミを使って樹皮をはがす。
その後、カービングナイフを使って中をくり抜く。
だいたいはがせたところでコブのてっぺん付近、コップでいうと底になる予定の所に黒い筋が入っていることに気がついた。
気になるので削り取ろう。
ところが、根深い。
中が空洞になって腐っているような。
これは、、、。
ダメだな。
結局こうなってしまった。
中身ほぼ全部が黒く腐食している。
コブは木の病気みたいな話を聞いたことがあるけれど、その通りだったな。
でもそうなるとコブはそもそも使えないということになる。
病気のコブとそうじゃないコブがあるのかな?
外見ではわからないのでコブを取って中を確認しないといけなくなる。
大変な話だ。
そもそも白樺のコブが特別なのかな。
わからない。
まあ、これだけじゃ判断できないのでまた挑戦しよう。
良いコブが見つかれば。